脱サラして失敗したくないですよね。
僕自身は脱サラに失敗したとは思っていませんが、はたから見たら失敗したと思われるかもしれません。結果だけ見れば今フリーターやってるからです。
そんな僕が脱サラし、どういう経過をたどってその後どうなったかという話をします。脱サラを考えている人は参考にしてください。
- 脱サラ失敗して貧困になったらどうしよう
- 借金を背負ってしまったらどうしよう
- 周囲の人からバカにされたらどうしよう
あなたがそんな不安を持っているなら、次のことを特によく考えてから実行すべきだと思います。それは、
あなたはなんのために脱サラするの?
ということです。
あなたは本当に、その”ビジネス”がやりたいんですか?
やりたいことって聞くと、暗黙の了解みたいに「仕事」や「ビジネス」を考える人がほとんどですが、”やりたいこと”が経済活動でなければいけないって誰が決めたんでしょうか?
あとみんなが大好きな質問「将来の夢は何ですか?」と聞かれて、なぜ揃いも揃って「職業」を夢に据えるのでしょうか?
かく言う僕は、”やりたいこと”や”夢”を、なぜか無条件で「職業」の中から探し続けていました。学生の頃から、つい最近までずっとです。
しかし、脱サラしてうまくいかなくて、絶望する日々の中で自問し続けた結果、ある重大事実が判明してしまったのです。
それは、
俺ってそもそも仕事がしたくない
という驚愕の事実です。
人生で今までずっと、「天職」なるものを見つけるのが幸せだと思い込んでいたんです。
え?でも純粋に「やりたいこと」って、仕事じゃなくね?と思ったんです。ぶっちゃけ遊びたい。天職があるとしたら、それで効率よく稼いで、やっぱり遊びたい。旅行したい。だとしたら、天職だとしても、それってやりたいことじゃないよね?
好きでやりたいこと=仕事になった人ももちろんいると思います。でもそれって、たまたま今の社会で仕事として成り立つものが、たまたま好きなことだっただけであって、やりたいことが何かしらの職業であるとは限りません。
例えば、「食べること」が好きだとしても、食べるだけでは仕事になりません。時代や社会が違ってたら、それだけで職業になり得るかもしれません。
僕が大学生の頃は、ハンを押したように「人のためになる仕事がしたい」などと言ってましたが、よく考えたらべつにぜんぜんそんなことにワクワクしません。というか、人のためにならない仕事なんてないし。
もしあなたが、「やりたいこと」として、そういう範疇でしか考えていなかったら危険です。立ち上げたはいいが今よりも苦痛になる可能性があります。
脱サラ失敗する原因は”稼ぐこと”が目的になっているから
あなたが脱サラしたいと考えるなら、何かやりたいことがある、もしくは職場がブラックでどうしてもやめたい、そのいずれかではないでしょうか?
僕の場合は両方でした。
あなたが後者の場合、精神的肉体的に限界なら、身を守るためにもさっさと辞めることをおすすめします。しかし、とりあえずは脱サラよりも転職がいいと思います。
前者の場合、ほんとうにそれがやりたいことなのか、よ〜く考える必要があります。
僕の場合の失敗はこうです。
僕がやりたいことってよくよく考えたら、不労所得を作って好きなように旅し続けたい ということでした。
しかし、それに気がついたのは脱サラして2年くらい経過して、稼げず結果が出ず、ダメダメで精神がおかしくなった頃でした。
本当はそういうことがしたくて脱サラしたわけですが、そのためにブログを始めたんですね。
しかしいつの間にか、ブログで”稼ぐこと” がやりたいことにすり替わっていました。これは本来の脱サラの動機から考えると、目的ではなく手段です。
で、そのうちブログが苦痛になっていき、結局ちょっとしか稼げませんでした。ブログがやりたいことだと思い込んでいた僕は、やりたいことに失敗したので、やりたいことがなくなってしまったのです。
その後、YouTubeやってみたりしましたが、これも本来やりたいことではなかったので続かず挫折。さらにその後、ブログと並行して勉強してたコピーライティングで稼ごうとするも失敗。その他ココナラやってみたりなどいろいろするも全滅。
もはや何がしたいのかわからなくなり、何しても稼げず絶望しました。
つまり何が言いたいかというと、あなたが脱サラする目的と手段がゴッチャになってませんか?
ということです。
僕の例で言えば、時間とそこそこのお金が確保できる収入源があれば、別にブログやYouTubeにこだわる必要はなかったのです。
もちろん、収入源としてこういったネットビジネスは有効なので、取り組むことはとても素晴らしいです。実際、またこうして当ブログ書いてますし。
ですが、本来の目的を見失って、”稼ぐこと”が目的だと勘違いすると、失敗する可能性が高いです。
(ブログやYouTubeすること自体が本当にやりたいことです!って人なら問題ないですよ。)
なぜかというと、もはやブログもYouTubeもそう簡単には稼げないのと、運よく稼げたとして、じゃあそれで何するの?という課題が必ず後についてくるからです。
あなたがもし、”今よりも稼ぎたい”という目的で脱サラを考えるなら、たぶん失敗します。稼ぐこと自体は成功しても、おそらく結局何がしたかったのかわからない、むなしい感情がやがて訪れるからです。(稼げれば成功と考える人はそれでいいと思います。しかし僕は、人生の満足度というのはそれだけで十分になり得ないと考えます)
脱サラしてその後どうなったか?
僕が脱サラしてその後どうなって行ったかをざっと流れで説明します。
ブログで食っていけると思って脱サラ
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思うように稼げずブログ挫折
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ブログ教わったメンターのオンラインサロンの運営メンバーをやる
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作業費として月15万をもらう
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やりたいことじゃなかったのと、作業が義務的になり結局やってることはサラリーマンと同じだと気づき、嫌になりバックれてしまう(要はやらされ仕事化)
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なんのために脱サラしたのかわからなくなる(そもそも本当は何がしたいのか、自分で自分を理解してなかった。つまり自己分析不足)
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収入源も目的もなくなり、仕方ないのでウーバーイーツしながら悶々と過ごす
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寿司屋を開業しようと思い立ち、学生の頃のバイト先に出戻り修行でバイトとして入る
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飲食店の経営は自分には無理だと悟る。またこれも別にやりたいことじゃないと確信した。
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何がしたいのか不明な振り出し状態に戻る。寿司屋バイトは収入源として継続
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そもそも僕がしたいことは仕事じゃなかったという衝撃の事実に気づく。(なぜか「仕事」の中だけからやりたいことを見つけようとしていた)
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認めよう。僕は働きたくない。じゃあ何がしたいの?
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やっぱり好きな時に好きなだけ旅がしたい。そういう生活を手に入れたい
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そのために不労所得を目指していたんだった
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とはいえ不労所得は簡単にはいかない。となれば場所と時間にとらわれない仕事がしたい。またその能力がほしい
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好きなことじゃなくてできることを仕事にしよう。例えば文章を書くことなら多少できるし、時間にも場所にもとらわれない
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小説を書いてみよう。あとブログもゆっくり続けよう
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ライスワークとしての仕事は、嫌いなものでもなんでもいい。執筆業で収入が得られるまでのセーフティネットとする。となれば、なるべく少ない労働時間で、エネルギー消費が少ない仕事がいい。
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飲食の仕事は慣れているので、エネルギー消費は抑えられる。当分はこのまま寿司屋で働こう。その間に貯金しながら、執筆で稼ぐチャンスをうかがっていくことにする
以上のような感じで、現在は小説を書きながらたまにブログを更新して、という生活です。(とはいえ休みがあったらすぐ旅に出てしまうのだが・・・)
上に書いたのは僕の例でわかりにくかったと思うので、一般化して書くと・・・
- 脱サラ
- 目論んだビジネスに失敗(ブログやYouTubeなどのネットビジネス)
- 結局普通のアルバイトをするハメに
- 得意なこと・やりたいこと・現状の収入源 をきっちり分けて考えるようにした
- 結果だけ見ればフリーターに成り下がったが、やるべきことが見えている状態になった
こういう経過をたどっています。
正社員→フリーターになったので、はたから見たら脱サラに失敗したと思われるでしょう。しかし、その過程でどういう方向に進んでいくのか、というのが自分の中に見出せた点で、失敗したのではなく、これは単なる道の途中だと考えることができます。
脱サラ失敗しても、その後どうとでもなります。もしあなたが脱サラして失敗しても、次のように整理してみてください。
ポイントは、仕事とやりたいことを3つに分けることです。
①今の仕事(とりあえずの収入源)
②将来の仕事(自分の得意なこと。今はそのスキルを磨く。得意なことなら①の仕事よりも効率よく稼げる)
③好きなこと(仕事抜きにしてやりたいこと。趣味。仕事が好きなことならそれもよい。好きなことが仕事になってもいいが、ほとんどの場合難しく、仕事になった瞬間に好きでなくなるリスクが高い)
脱サラに失敗して後悔しないための方法
脱サラして後悔しないためには、ビジネスを必ず成功させなければいけない、と思ってしまいがちですがそれは違います。
むしろ、必ず失敗すると思って脱サラしたほうがいいです。
SNSなんか見てると、脱サラに成功した人の自慢話ばかり出てきますが、はっきり言ってすんなりうまくいく人なんてほとんどいません。
むしろSNSなんかで自分すごいでしょアピールしてる人の多くは、自分満たされてないですよーと言ってるようなものです。みんなの承認がほしいわけですから。
なのでそんな雑音に騙されないでください。
結局、最後にあなたが幸せになればいいわけですから、一時的な失敗で後悔にはなり得ないはずです。
では、後悔したという気持ちにならないためにはどうすればいいでしょうか?
それは、
自分が何を実現したいのか、何が得意なのかをはっきり自覚し、今の仕事や鍛錬は何の目的で行っているのか?を理解することです。
脱サラして稼げなかったり、会社にいた頃より収入が減った、もっと時間がなくなった、これで「失敗」としてしまうと後悔することになります。
したがって、「稼ぐ」ことを脱サラの目的にしないほうがいいわけです。しかも、高確率で最初は思うように稼げません。
つまり、稼ぐことを目標にして脱サラすると、ほぼ失敗する上に、確実に後悔するということです。
たまに成功する人が確かにいますが、正直運が良かったのだと思います。努力したんでしょうけど、それが報われるということが運です。頑張ってもそう簡単に報われません。
けど、そういう人は頑張ってもうまくいかなかった人の気持ちがわからない人が多いように感じます。決まって言うのは、「成功しないのは努力が足りないからだ。」
いやいや、みんな頑張ってますよ。一生懸命生きてるじゃないですか。自分だけが人よりも努力したから、成功するべくして成功したと思っちゃあいけないです。
奨学金ローンに苦しみながら、長時間労働で立ち仕事して、真面目にやってるのにクレーム言われて、、ってのに日々耐えてる人だっているんです。それって頑張ってないでしょうか?
すんごい話が逸れました。
まとめると、自分の目的地がはっきりわかっていて、今はそこに到達するまでの過程にいると知っていれば、後悔も何もないですよね?ということです。
そのためには、①今の仕事②将来の仕事③好きなことを分けましょう。
①今の仕事はなんのためにやってるのか、納得しましょう。納得できなければ、あなたの求める条件の仕事を探しましょう。
②得意なことを将来の仕事にしましょう。それがあなたの価値を最大限に発揮できることですから。①の仕事で生活をつなぎつつ、将来の仕事への自己投資をしましょう。そのために①の仕事は余力が残るものを選びましょう。
③好きなこと(やりたいこと)を自分でしっかり理解しましょう。②の仕事ができるようになったら、時間もお金も余裕が出るはず。そしたら存分に楽しみましょう。
このように将来目指す方向がわかって、そのための現在の行動があるわけです。それが自分の頭で整理できていたら、一体いつの時点で失敗なのでしょう?まだ道の途中なのですから、後悔のしようがないですよね?
問題は本当はなにがしたいのか、わかっているようでわかっていない状態にいることです。そのような状態で脱サラをしてはいけません。
収入源がなくなって精神が崩れるだけでなく、目的を見失った人生に絶望するハメになります。
脱サラ失敗するとその後どうなるか?後悔したくないあなたにこれは言っておきたい
まとめになりますが、脱サラに失敗しても、大した問題はおこりません。
その後はまたサラリーマンに戻るか、アルバイトをするかというだけです。
他人が笑うかもしれませんが、笑ってくれたらいいほうです。人はほとんど関心を向けてすらくれないのが現実です。(むしろ無視してくれてありがたいじゃあないか)
しかし、それを失敗ととらえるかどうかはあなた次第です。
後悔しないためには、脱サラする前に次のことをしっかりと整理してからにしてください。
純粋にやりたいこと、そのためにどんな手段があるか?そのために何をすべきか?を理解しておく。
やりたいこと(好きなこと)というのは、表現が難しいですが、本当に純粋な欲求まで純度を上げることが重要です。純米大吟醸の米の芯みたいに残す部分です。
誰々のために、とか、世の中のために、とかそういうのは純粋ではないことが多いです。結局はそれによって自分が認められたいだけなので。
そうじゃなくて、誰のためにも、何の役にも立たないけど、誰からも褒められないけど、それでもやってみたくてワクワクしてしょうがないもの、という表現のほうが近い気がします。
そこまで見えたら、もう迷うことはないので、脱サラしてナンボ稼げなくたって平気になるでしょう。